岩屋たけしのメッセージ

平成30年06月20日
「日朝交渉」

先の米朝首脳会談を受けて、朝鮮半島情勢は大きく変わろうとしています。この会談に対する論評は様々ですが、要は、いつかは起こらなければならなかったことがついに起こったということでしょう。会談が実現した以上、これを所与のものとして、我が国としての今後の外交戦略を練っていくべきことは言うまでもないことだと思います。

既に金正恩氏のロシア行きはほぼ確定している日程のようですから、このままいくと関係国の中で直接の面識がないのは安倍総理と金正恩氏ということになります。が、それをもってして「蚊帳の外」などというのは浅薄に過ぎる見方であって、朝鮮戦争の休戦状態を終わらせるには、まずは戦争の当事者である米中と南北朝鮮が話し合っていくべきことは当然でありましょう。

我が国が米国や国際社会を巻き込んで北朝鮮に対する包囲網を形成して強い圧力をかけ続けたことが、北朝鮮側の決断と今日の劇的な変化を生み出したのだとするならば、「蚊帳」ならぬ「鉄格子」を作って北を追い詰めていった外交手腕は逆に高く評価されるべきだろうと思います。

しかし、その結果、事態が大きく動き出していることを踏まえれば、より柔軟な対応も必要になってきているのではないかと考えます。今も昔も我が国にとって目と鼻の先の朝鮮半島の情勢は我が国の安全保障にとって死活的に重要なファクターであることに変わりはありません。朝鮮半島に今後いかなる状態が作り出されるかによって、我が国の外交と安全保障は好むと好まざるとにかかわらず、極めて甚大な影響を受けることになります。

すなわち、我が国にとってはもとより、北東アジア地域、ひいては国際社会全体にとってより好ましい朝鮮半島の状況を作り上げるために、我が国が重要なプレイヤーとして主体的な役割を果たしていくべき段階に差し掛かってきているのではないかと考えます。

外交は言うまでもなく、交渉です。交渉であるからには、最初から双方にとって100点満点ということはあり得ない。しかし、会わないことにはその交渉も始まらない。会って最終ゴールを確認し、確約し、そして同盟国や国際社会と結束して着実にその履行を迫っていく。一方で、約束が守られる限りにおいて協力すべきは協力していく。その上で「日朝ピョンヤン宣言」の完全な履行を果たしていく。そのような展開を期待したいと思います。

政府の今後の外交努力をしっかり支えてまいりたいと存じます。