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「定数削減について」

2025.11.26

昨日、自民党本部で「政治制度改革本部(加藤勝信本部長)」が開催され、自・維連立合意にある衆議院定数の削減などについての議論が行われました。私は概ね以下のような意見を申し上げたところです。

 

1 「定数」は民主主義の装置たる「選挙制度」の重要な要素の一つであり、今後の我が国においてどのような政治体制が望ましいかという思想や理念や哲学もなく、ただ減らせばいいというものではない。丁寧な議論が必要であり、決してポピュリズムに堕してはならない。

 

2 仮に現行の選挙制度の下で定数を減らすとなれば、民意を集約する機能を持つ小選挙区と、民意の反映を目的とする比例代表の双方での定数が削減されて然るべきで、減らしやすいからという理由で比例だけを減らすというのはいかにも乱暴な議論である。

 

3 その上で、小選挙区での定数削減をはかるとなれば、「一票の平等」という司法の要請から、人口減少が続く地方における定数が大きく減らされることになることは必定であり、そうなれば、益々、地方の声が届きにくくなる恐れがある。その意味では、選挙制度そのものの見直しも含めた議論がなされて然るべきである。

 

4 いずれにしても、選挙制度は各党各会派に共通の「土俵」であるだけに、本来、与党提案だけで決めていいものではなく、現在、衆議院議長のもとに置かれている「選挙制度に関する各党協議会」において議論されることが筋であり、そのように進めるべきである。

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