「菅総理の決断に敬意を表す」
本日、地元の中津市を行脚中に菅総理の「総裁選不出馬」の報に接しました。ここ数日来の状況から、そういうこともあり得るのではないかとうすうす感じてはいましたが、やはり本当になってみると驚きは禁じ得ませんでした。
総理総裁は国家国民に対してはもとより党の行方についても重たい責任を背負っています。懸命の努力にもかかわらず、政権が行き詰まりを見せていたことは事実であり、菅総理は諸般の状況を総合的に勘案された末に、大所高所からの判断をされたものだと思います。
本日の会見では「国民とのお約束の通り、コロナ対策に専念するために総裁選には出馬しない」とのことでした。潔い進退に心より敬意を表し、まだその途上にあるとはいえ、この一年間のご労苦に対し、心よりお疲れ様でしたと申し上げたいと思います。
さて、そうなりますと、総裁選はまた違った様相を呈していくことになります。日々刻々と状況が変化していきますのでこの段階での早計は禁物ですが、大事なことは、この総裁選を現下の閉塞感を打ち破るきっかけにしなければならないということだと思います。
この八年間、自民党は懸命に国家運営に当たってきました。成果も大いに挙げてきたと思います。しかし、完全無欠の権力などない。一方で膿も溜まり、澱みも生じてきた。現下の国民の皆さんのご不満はコロナ対策についてだけではなく、そういった負の側面全般に及んでいるのだと感じています。
反省すべきは反省し、見直すべきは見直し、払拭すべきは払拭していかねばならない。体制を刷新し、人心を一新する必要がある。そして、内外の厳しい環境の中で日本の進むべき新たな道筋を示すことのできる力強い体制を構築していかなくてはならないと思います。
志ある者は遠慮なく手を挙げ、真剣に論戦を交わし、それぞれの議員が自身の判断で選んでいけばいい。その過程においては一時的にカオスが生じるかもしれない。これまでの党内力学にも大きな変化が生じるでしょう。しかし、その中からこそ次の時代を動かすエネルギーが生まれてくる。そう思います。
私も積極果敢にそのカオスの中に身を投じ、役割を果たしていきたいと思っています。