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夫婦別氏・最高裁判決について

2021.06.24

再審理されていた選択的夫婦別氏に関する最高裁の判決が出され、現行の民法上の規定である「夫婦同氏」は、前回の判決と同様に「違憲ではない」とされました。

 

しかし、これは想定内の判決であったと私は受け止めています。そもそも、現在の「夫婦同氏」の規定が憲法違反であるとは私も思っていません。そんなことになれば、今の「同氏夫婦」はみんな憲法違反ということになってしまいます。司法がそのような判断をするはずがない。

 

大事なことは、最高裁が「同氏の規定が憲法違反であるかどうかということと、選択的別氏を認めるかどうかということは、別次元の問題であり、別氏を認めるかどうかは、立法府において議論され判断されるべきことである」としていることです。

 

つまり、現在の「同氏」の規定も立法府の裁量の範囲内であり、そうであるならば、仮に選択的に「別氏」を認める立法がなされたとしても、それもまた立法府の裁量の範囲内であると述べているということだと思います。

 

立法府の裁量に委ねられているということは、国民の判断に委ねられているということでもあります。したがって、各党各会派においては、今後とも国民の声に耳を傾けながら、真摯にこの問題を議論し、立法府において結論を見出していくことが必要です。

 

その意味で、今回の判決は立法府にさらなる努力を促した判決だったと言っていいでしょう。判決内容を精査し、さらに議論を深めてまいりたいと思います。

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